op.disc hubと2007年 – ありがとう!
12月も早くも中旬にさしかかりつつある今日このごろ。2007年も残り3週間くらいになってしまいました。年とともに一年が過ぎるのが速くなっていくとはよく言いますが、今年は特に速かったように思います。個人的にもいろいろなことが重なり(個人的にはいいことがたくさんありました:-))、なんとなく慌ただしかった一年が過ぎようとしてます。
12月に入って、そんな僕の2007年を象徴する出来事が二つありました。まず最初が、自分の音楽と創造性についての考えを雑誌の原稿にまとめられたこと。ここ数年来自分が考えてきたことが凝縮して文章にできたことが自分にとって大きなプラスになりました。SITE ZEROという雑誌の第二号、「情報生気論:Information Vitalism」で出版される予定ですので、ぜひ書店で手に取ってみてください。ここ最近僕が曲を作ってない理由、そしてこのblogのタイトルを[かつて音楽と呼ばれたもの]とした理由が伝われば幸いです。
もう一つの大きな出来事が、12月1日のop.disc hub – もやは年末の恒例行事となった感のあるUNITでのイベントです。これがないと一年が越せない、そんな気さえしてくるほど僕にとって、あるいはop.discに関わっている人間にとって特別なイベントになってきています。それを今年も再確認するイベントになりました。
今回は残念ながら大阪には同行できず、東京のUNITのみ、しかもSaloonでのDJ。サブフロアだから… という気持ちがどこかにあったのは否めないのですが、そんな気持ちは、二、三曲かけた時点で吹っ飛びました。DJをしていて、いつものイベントとは違う感じががんがん伝わってきました。言葉で書くと陳腐なのは分かってて、あえて書くとするならば、「このイベントを待ってました!」「楽しみにしていました!」 というポジティブな期待感とでもいうのでしょうか。今から振り返ると、僕自身がフロアの雰囲気にのせられて、DJさせてもらっていたような気がします。
23:30にオープンしてすぐにお客さんでいっぱいに… 24:00過ぎにメインフロアがオープンしても、そのままお客さんが残っていてくれたことがうれしい驚きでした。あっという間の 2時間が過ぎました。こんなに楽しく、フロアと一体感を感じながらDJできたのは初めてのことかもしれません。あのときSaloonにいてくれたみなさん、本当にありがとう!終わった後に「Tokuiさんが楽しそうにDJしている姿がよかったです。ありがとう」何度か言われたんですが、それはそのままそっくり皆さんにお返しします。みんなが楽しんでいる姿がほんとに素敵でした。ありがとう!
下の写真を見てください。お客さんがみんななぜか笑ってるんですよ。べつに僕はコントをやってたわけではないんですが 笑。僕も笑ってます。たとえサブフロアで50人しかお客さんがいなくて、しかもオープニングの浅い時間だったとしても、僕にとってはメインフロアで500人の前でDJ/ライブをやったのと同じくらいの価値がある2時間でした。
(allianceport.jpのYamatoさんが今回も写真をとってくださいました。いつもいい写真をありがとうございます。以下の写真はすべてYamatoさんのものです。)
(Photo: Hiroshi Yamato / dropcontrol)
ここからはちょっと抽象的になりますが…
2006年と2007年は僕にとって「Music 2.0」を追い求めた2年間でした。音楽のフォーマットそのものが今度どう変化していくのかを考えて行く中で、プラットフォームを構築する研究者としての自分と楽曲そのものを創るアーティストとしての自分、相互の摩擦と葛藤がありました (その辺りの経緯に関しては上記の雑誌の記事をぜひ読んでください)。ようやくここにきて、「かつて音楽と呼ばれたもの」と自分の音楽とが有機的に結びついていく可能性が具体的に見えてきたような気がしています。それはひとつに考えを文章としてまとめることができたということと、今回のイベントのように音でつながる人と人の関係性を通して音楽(Music 1.0だったとしても)が持っている力を再確認できたことが大きいと感じてます。
もう一つは僕が作ってきたシステムが具体的に公開できる形に近づいてきたという事実もあげられるのですが、それについてはまた日を改めて詳しく書きます。hubのレポートももう一度書くつもりです。
最後になりましたが、op.disc hubに遊びにきてくれた600人を超えるお客さんに心からの感謝と来年以降もよろしくという気持ちをお伝えします。そして… 来年こそは新曲をきちんとリリースすることをお約束します! 来年はメインフロアでライブをやりたいという意思も宣言しておきます!
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