Veni Vidi Jumpi 2 – F/C比!?

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(写真: JJ)

先日告知したサウンドアートのワークショップは、主催のJJと出月さんの意欲に刺激されて非常に楽しく意義深いものになったようです。現在、参加者が期間中に制作した作品を同じ会場で展示しています。短い制作期間に学生さんたちがどのようなアイデアに行き着いたのか。興味を持たれた方はぜひ見に行ってみてください。

このワークショップの一貫として、金曜日の夜にAudible Realitiesプロジェクトについてのトークをさせてもらいました。カフェの一角という場所柄もあり、力を抜いて楽しく話すことを心がけたのですが、その中でひときわ沸いたのがこの絵。

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ズームするとこんな感じ。

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例によって「9の1」についてひとしきり説明したあとで World 9 Worldを紹介したところ、こんな特殊な場所で飛んでるひとがたまたま見つかったのです。しかもよっぽど楽しいのか一分くらいひたすらジャンプを繰り返していました。先日の「皇居事件」に続いてまたしてもプレゼン中に、こんなことが起きるなんて。。。 笑いの神がついてるんでしょうか 笑

いや、たぶんそうではないでしょう。単純に特別な場所に行ったら、9の1を使いたくなるというのが正解なのでしょう。

シンデレラ城を目の前に眺めながらジャンプを繰り返す人を想像すると、自然に笑みが浮かんでしみます。デートの途中だったのか、それともお父さんが子供を遊ばせているのか。きっと特別な瞬間だったはずです。
# もしお心当たりのある方がいらっしゃったら、ぜひどういうシチュエーションだったのか教えてください!

環境変換装置をキーワードにスタートしたAudible Realitiesですが、どうもそれだけではすまなくなってきたようです。もともとは「9の1」は「ちょっとした音を付け足すだけで世界が違って見えるよね」という、提案・実験でした。ユーザにとっての体験を変える、なにか特別なものにする ー ある意味では、iPhoneアプリを通して体験のデザインをしているということもできるのかもしれません。

ただ、いわゆる「ユーザ・エクスペリエンス」デザイン、UXデザインというのとも違うのではないでしょうか。よくいうUXデザインというのは、対象がWebサイトであってもゲームであってもユーザが提供されたシステムを通して得られる体験をデザインすることであると理解しています。たとえるなら、UXデザインが体験の台本、シナリオを作るのに対して、僕たちがやっているのは、舞台セットを作っているようなもので、筋書きはユーザに任せてしまっているといってもいいかもしれません。この「オープンエンドなシステム」への指向が、Audible Realitiesの大きな特徴です。

システム側の「コントロール Control」とユーザの「自由度 Degree of Freedom」の適度なバランス。F/C比

F/C比なんて言葉が存在するのかわかりませんし、特別なことを言っているつもりもありませんが、システムを設計する上で便利な概念として意識するようにしています。(S/N比になぞらえて呼ぶとしたら、F/C比、それともC/F比。どちらがより適当なのだろう。。。)

このF/C比の設定には両方の方向があると思います。たとえば、iPhoneアプリのFinger PianoやKORGのカオシレータのように、本来自由度が高いはずの「楽器」にシステム側のコントロールを加えることで、だれでも簡単に演奏できるという目的を達成するシステム。つまり、自由度が高いシステムにコントロールを加える方向。その逆にがちがちに縛られた系のコントロールをゆるめる方向。両方から「適当なバランス」を探ろうとする動きがあると考えると、見えてくるものがあるのではないでしょうか。

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余談ですが、ワークショップ会場のArt Center Ongoingはすごくいい場所でした。吉祥寺の駅からは多少離れているのですが、コーヒーでも飲みつつアートブックや写真集を眺めてのんびりするのにいい場所です。店長の小川さんはコミュニティにおけるギャラリーの役割や社会におけるアートの受容についての関心から、研究の実践としてOngoingを運営されているそうです。同じ大学の出身と言うこともあり、話が盛り上がりました。あんな場所が近所にあったらいいのに。。。

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