Nature Morte “Gradient Descent”展 – インドでのAIをテーマにした展覧会に参加

インド、デリーでAIをテーマにした展覧会が17日からスタートしました。“Gradient Descent”と題したこの展覧会。世界各国から、AIをテーマにした作品とアーティストが集められています。会場となったNature Morteはインドを代表するコンテンポラリーアートのギャラリーだとか。アルスエレクトロニカやICCのようなメディアアートの世界ではなく、現代アートの文脈でAIが取り上げられているのも注目すべき点です。

その中に、私、徳井の作品も取り上げられています。今回展示したのは現在ICCで展示中のImaginary Landscapeをビデオ作品としてまとめたものになります。 下の展示会場の様子を伝えるInstagramの投稿でも最初に私の作品が写っているのが見れます。(この作品についてはICCのポッドキャストでも説明しているのでそちらをお聞きください。)

Imaginary Landscape at ICC

インドにはぜひ行ってみたいと以前から思っていたのですが、今回は準備期間があまりなく、他の都合とかさなっていたこともあり、いったんはお断りしました。それでも向こうのキュレーターから、「どうしても君の作品を展示したい、他のアーティストとの視点の違いが貴重だ」と何度もラブコールを受けたことで気持ちが変わりました。準備期間が短い中でなんとか展示作品を仕上げて先方に送ることができました。

他のアーティストとしてはGANをつかったさまざまな絵(抽象画、肖像画)のリアルタイム生成で有名なMario Klingemann,  先日六本木でトークもご一緒させていただいたMemo AktenCreate with AIでも書いたImageNetのモデルをつかって抽象画を書くTom White、チューリップのGANで有名なAnna Ridlerなど。 AIと表現の領域で、世界の一線を行くアーティストばかりです。その中に混じって参加できたことは光栄であると同時に、会場に行って彼らと話すことができなかったことが、返す返すも残念です。

今回扱われている作品は私の作品ともうひとつの作品以外は全て映像・画像をDeep Learningで「生成」するという作品です。それに対して、私の作品は手法的にも音にフォーカスが当たっているという意味でも他の作品とは一線を画すものといえるかもしれません。

展覧会を紹介する記事などでは、”Art produced by AI”の可能性といった文面も見えますが、すくなくとも私の作品は”Art with AI”だと考えています。その点についても、現地で他のアーティストたちと議論をしたかったのですが…  

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すでにオープニングのトークの様子や会場の様子、集まっているアーティストの様子などの写真が送られてきています。会場の熱気が伝わってくるような写真ばかりです(やはり若い人が多いですね)。ムンバイなどを中心にIT産業の一大集積地となったインドですが、今度のAIの発展でインドのIT産業を支えていた旧来的なSI関係の仕事の一部の需要は確実に減っていくことでしょう。そうした現状に危機感を覚えたインド政府は先日国家としてのAI開発計画を発表しました。インド社会全体のAIに対する注目度の高さ、経済発展にともなうインドのアート市場の盛り上がり、そんな背景が透けて見えるような気がします。うむー、やっぱり行きたかった!

といっても、まだこれで終わりではありません。年末にインドの南の先端にほど近いコチで開催されるKochi-Muziris Biennaleで、同様のAIをテーマにした展覧会、ワークショップ、討論会などが予定されています。そちらには万難を排して参加する予定です。

最後に… インドでこういった展示ができて、日本でできない理由はない!! 日本のギャラリーの方でこういった企画に興味のある方、ぜひご連絡ください。テクニカルな部分でお手伝いできると思います。

 

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以下は参加アーティストの作品など. 

Memo Akten
Anna Ridler
Mario Klingemann
Tom White