[日誌] joostキタァー
skypeの開発者(だっけ?)が出資してることでも話題の噂のP2P TV “joost“が来たー.βユーザに申し込んでから約一週間ほどでIDが届いた.
さっそく使ってみたが,なにかと「未来」を感じるシステムであることは間違いない.メディア各社が提供するチャンネルは玉石混淆の感はあるが,それぞれそれなりにまとまっていて,YouTubeほどのごちゃ混ぜ感はない(それがYouTubeの魅力だったりするんだけど).画質や操作感は素晴らしいの一言で,コンテンツさえそろえば既存のTVは簡単に駆逐されてしまうというのが実感できる.
Most Popular Channelがポーカーチャンネルだったりするところにまだまだコンテンツ自体の弱さが露呈してるが,唯一面白いと思ったのが,ドキュメンタリーのチャンネル群.なかでもぱっとみたなかではIndieflixというチャンネルがダントツで面白い.
イラク戦争を扱ったInside Iraqというドキュメンタリーなんかも既存のメディアでは絶対扱ってくれない内容のオンパレード.「こんなク◯な国なんかどうでもいいし,こんなク◯な仕事はやくやめてー」とか「モスクに忍び込んでfu◯kしてたら,ほかのofficerも来てさぁ,こまっちゃった」なんてことを平気で言ってたり,威嚇のためだけに真夜中の村を戦車で走り回って,大砲に機関銃を目抜き通りで打ちまくってる米軍兵士の姿をみる限り,イラクにいる兵士自身もなんのために戦ってんのかわかんなくなってるんだろうなぁ.たぶん,この手の情報はインターネットで調べたら,すでにいくらでも見つかる内容なんだろう.ただ,それを字面で読むのと,TV番組として映像でみるのとでは全く印象が違うよね.
まさにWhose War? 同名のドキュメンタリーが同じチャンネルでやってるから見てみるか.他のドキュメンタリーもどれも面白そう.こんなのながして大丈夫なの?とよけいな心配までしてしまうが,joost自体はアメリカではなくてアムスにあるらしい.
一方,Indieflixという会社は,インディペンデント映画の配給/販売会社のようだ.制作者や扱う対象はばらばらでも,すべての番組がこの会社のフィルターを通ってることで,このチャンネルの番組の質を保証し,ある種の一貫性を持たせることに成功しているように感じた.
いままで「インターネットで誰でも情報発信できる」とかいわれつつ,けっきょくコンテンツの質から資本力のある方にみんなが流されつづけてきた.そんな中で,資本力に支配されるTVの世界と玉石混淆のYouTubeのCGMの世界の中間に,joostのようなメディアが生まれたのはすごく面白い.
ただ,資本面での参入障壁が低い分,今後偏った主張の番組も増えるんだろうなぁ,キリスト教原理主義者による「インテリジェントデザイン」チャンネルとか.クオリティがなまじっか高いが故にだまされないように心してかからないと,いつのまにか偏見を植え付けられてるなんてことになりかねない. まぁ,いまの日本のTVも新聞も全部偏ってるからそれはいっしょか.
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