赤外線カメラの作り方
2016.2.6
2007年9月に書いたこの投稿がまだアクセス数が多いので補足. 最近のニューラルネットワークで白黒映像に自動的に色をつけるという実験をやってます. 赤外線カメラの映像でやってみるのも面白いのではないかと思うのですが、どなたかやってみませんか?
[テスト] 畳み込みニューラルネットワークを用いたモノクロ動画の自動彩色
http://www.naotokui.net/2016/01/auto-color-cnn-jp/
以前、Tokyo Max Users Groupでも紹介した「簡単な赤外線カメラの作り方」を、友人に頼まれたので再掲します。
作るのが面倒な人は… 既製の赤外線カメラを購入しましょう!! 安価で使い勝手の良いものが多数販売されてます。
“Groovy ウェブカメラ(USB) GR-CAM130N2” (Groovy)
赤外線ライト搭載
赤外線カメラの作り方
準備するのは以下の二つ。
1. 安価なUSB Webカメラ
“Princeton Stylish Webカメラ i-Search30ホワイト PWC-30ISW” (プリンストンテクノロジー)
2. 光吸収・赤外線透過フィルタ
“IR 86 7.5X1 光吸収・赤外線透過フィルター(IR)” (富士フイルム)
USBカメラの多くには目に見えない余計な光が入ってこないように、赤外線領域の光をカットするフィルタがついています。このフィルタを外して、逆に可視光をカットするフィルタをつけてあげれば… そうです、簡単な赤外線カメラに早変わり! というわけです。
ただし、どのUSBカメラでもいいというわけではありません。第一にドライバが対応しているかどうか(特にMac対応の安価なUSBカメラは意外と少ないです)という根本的な問題が。もしドライバが対応していたとしても、レンズの中に赤外線フィルタが入っているようなカメラだとアウトです。僕が知る範囲でMac/Win両方対応で、問題なく使えることを確認できたのはプリンストンテクノロジーの“i-Search30ホワイト PWC-30ISW”だけです(ほかの機種でもきっとできるとは思いますが…)。
光吸収・赤外線透過フィルタは、富士フイルムのものがよいでしょう。どのくらいカットするかで、IR-76から96まで細かい種類があるようですが、どれでも問題なさそうです。僕は76と86を使ってみてどちらも特に問題なく使えてます。
上の二つが準備できたら、あとは組み立てです。実際の写真を見ながら説明します。ここでは、“i-Search30ホワイト PWC-30ISW”をつかっています。
1. ふたをはずす
2. レンズを取り出す。レンズに傷を付けないように慎重に。
3. 赤外線フィルタをはずす。
拡大: レンズの手前に半透明のフィルタ(ガラスの板状のもの)があるのがわかりますか?
これをピンの先などをつかってはがします。
はがしたフィルタとレンズ
4. 光吸収・赤外線透過フィルタをつける
はがしたフィルタとだいたい同じ大きさに赤外線透過フィルタを切りとり、接着剤などでレンズにつけます。
このとき、フィルタの周辺部にのみ、接着剤をつけるようにしましょう。当然ですが、べったり接着剤をつけてしまうと、肝心の光が入ってこなくなってしまいます :-)
5. ふたをもどして、はい、できあがり!
さて効果は? さっそく真っ暗な部屋で試してみました。そのままだと何にも見えないくらい部屋でも…
リモコンの赤外線を当てるだけで!!
コーヒーカップ
僕
(ちなみにApple Remoteの赤外線のみで撮ってます。)
最後にお約束ですが…
この改造はあくまでもご自分の責任でお願いします。Webカメラが壊れたとしても責任はとれません。また用途についても同様です。みなさんの良識を信じてます :-)
ちなみに僕の用途は… これでした。
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