TMUG #11 – おつかれさまでした
Tokyo Max Users Group #11. 無事に終了しました! プレゼンテーターのみなさん、見に来てくださった方々に感謝!!
トップバッターのvoice.zeroの大山さんは、数千円の材料費でできるDIYマルチタッチテーブルの作り方と、テーブルを使った作品の例を紹介。TEDでプレゼンで一躍有名になったJeff Hanのシステムと同等のものが、わずかな材料費と制作時間でできるというのは、かなりの驚きです。カメラ画像からの物体認識の部分など、実際にはもっと複雑な仕組みが隠れているはずですが、実はそのあたりもvvvvやMax/MSPなどですでに実装されているものをつかえば、簡単に実現できてしまいます。彼自身、自分で工夫して考案したDIYマルチタッチテーブルの作り方をblogで説明していたりする点も含めて、オープンソースの時代の波を感じました。筋電センサーについてプレゼンしていただいた有馬さんとのコラボレーションも予定されているそうです。どんな作品がでてくるのか、楽しみなところです。
次の筒井さん。幾何学的な3次元図形がサウンドにリアルタイムに反応するあたりは、voice.zeroのVJとも重なります。純粋な幾何学図形なはずなんですが、なぜか彼らの手にかかると有機的に見えてくるから不思議です。今回は前回の発表とは違って、VJ以外の広告やイベントなどの「お仕事」も見せてもらいました。そのなかには、いわゆるAudio Visual作品の枠を超えた「3Dビジュアルインタフェース」、つまり、「ある種の機能性をもったオブジェクト群としの3D映像」の作品も垣間みられました。もともと、「映像作品」を作るのであれば、Max/MSP/JitterやvvvvのようなOpenGLをパッケージングしたメタ言語の方が、効率やスピードの上で優れているのは認識していました。しかし、そこに「機能性」のあるインタラクションを持たせるとなるととたんに難しくなるという問題がありました。Maxのようなビジュアルプログラミング言語の持つ、「スケールしない」という欠点が効いてくるわけです。ところが、今回の筒井さんや大山さんのプレゼンには、その辺の問題点を軽く超越しそうな勢いを感じます。(筒井さんに聞いたところ、用途によってJavaなどをMaxの中に組み込んで使うことで、スケール性の問題を解決できるとのことでした)
だったら、OpenGLをしこしこ書く意味って何?という話になるのですが… 残るは、書く人と言語環境との相性であったり、たとえばiPhoneのような新しい環境への対応といった点でしょうか。いずれにしても、一人のプログラマーとしても衝撃を受けた発表だったことは間違いありません。
最後に、登場したKarl Willisには、Light Tracer, 12pixels, Alchemyなどの彼の最近のプロジェクトを順に発表していただきました。常々、彼に対して思っていることでもあるのですが、一見すると共通点が見えにくいそれぞれのプロジェクトの背後には、一貫した思想/目的意識が隠れているんですよね。うまーくストーリー性を持たせたプレゼンを聞いて、再確認しました。実は学究肌な一面も持っている彼ですが、アイデアをポップにカッコ良くまとめてくるあたりが憎いです 笑
にしても、彼の独特の話術はすごいなぁ。日本語でしっかり笑いを取るあたり、なかなかまねできないですね。彼の人間的魅力のなせるわざでしょう。まいった!
今回、たまたま同じ日にMakeフェスティバルが開催されているということで、人があつまるかなという心配もあったのですが、実際はいつも通りたくさんの方に来ていただきました。Makeからはしごで来てくださった方もかなりいらっしゃったようです。ありがとうございました!!
次回は忘年会を予定しています! TMUGのホームページ, mixi, このblogなどで告知いたしますので、ぜひ飲みにきてください。
“2061:Maxオデッセイ―音楽と映像をダイナミックに創造する!最高の開発環境を徹底解説” (ノイマンピアノ)
“+GAINER―PHYSICAL COMPUTING WITH GAINER” (GainerBook Labo, くるくる研究室)
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